自動車が世に誕生した当初は木製の車輪だったが、今の時代、これがなければどんなに素晴らしい車でも路上を走ることができない。黒くて丸いゴム製のもの、それがタイヤだ。中は中空構造で、通常、空気や窒素などの気体が入れられており、レーシングタイヤはもっぱら窒素ガスを充填している。これは、周回を重ね、タイヤ温度が上昇した場合でもタイヤの内圧がさほど上がらず、グリップ力の変化が抑えられるから。一般的には1888年にイギリス人のダンロップ氏が空気入りタイヤ(自転車用)を実用化したのが最初だと言われている。