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開幕が待ち遠しいモータースポーツ、今季のSUPER GTは?その1

コラム (2020/05/19)

いまだ一部の都道府県において緊急事態宣言が解除されていない日本。そんな中、モータースポーツイベントの開催を今かと待ちわびているのはファン、そしてそれを仕事とするドライバーをはじめとする関係者にほかならない。4月のコラムでは日本国内、そして海外のモータースポーツ界の”今”をお伝えしたが、今月は日本のモータースポーツにおける”今シーズン”の動きなどをお伝えしていこう。

・緊急事態宣言、いまだ継続中
4月7日、東京、大阪をはじめとする7都府県に向けて発令された日本政府による緊急事態宣言。新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込めるべく、さらに17日からは残る都道府県に対しても対象地域を広げ、一旦は5月6日までの期限とした。その後、期限を前に31日までの延長を決定したが、新規感染者数の減少傾向が見られはじめ、感染拡大を防止できるレベルにまで抑え込むことができたという判断が行われ、14日には47都道府県のうち39県で宣言を解除。これを受け、様々な公共施設はもちろんのこと、飲食店、百貨店や商店街、劇場や映画館、博物館や美術館などの文化施設などもそれぞれの業界に合わせて感染予防のためのガイドラインが策定され、事業活動を再開させている。結果、現時点で宣言が解除されていない(5月19日現在)のは、北海道、首都圏の東京、埼玉、千葉、神奈川と関西の大阪、京都、兵庫の8都道府県となっている。

およそ1ヶ月が経過し、ようやくスローペースながら日常が戻りつつあるとはいえ、すでに”新たな日常”などという言葉が生まれており、何もかもが今までと何ひとつ変わらないわけではなく、あちこちでウイルス感染予防を意識した行動が求められるようになったとも言える。政府の会見では「段階的に日常の暮らしを取り戻していただくよう」という”お願い”があったものの、これまでのライフスタイルに付随してきた様々なものがすぐに元通りになるには、正直まだしばらくの時間が必要であることも容易にわかるというものだ。

というのも、人々の楽しみである「プロスポーツ」がまだ本格的に始動していないこともその理由のひとつ。感染拡大前だった2月中旬に一度Jリーグが開幕したが、その直後に公式戦の延期が決まった。一方でプロ野球やゴルフツアーなどのメジャースポーツがまだ開幕日を設定することができていない。もちろん、モータースポーツもそのひとつだ。ドーム型球場での開催もあるプロ野球戦を除けば、いずれも”野外”でのスポーツ。いわゆる「密閉」「密集」「密接」の”3密”を回避しやすい環境にあると考えられるため、しばらく無観客状態での開催を続ける方法もあるのでは、と思うのは当然のことだろう。とはいえ、ひとつのスポーツイベントを開催する場所は一箇所にとどまらない。日本各地に開催スポットが点在し、その場所に向けて関係者が全国各地から移動してくることを忘れてはならない。事実、ひと足先にコロナ禍が収束し、4月中旬に開幕した台湾プロ野球では、チームの移動には専用バスを利用して不特定多数の人との接触を避けているという。無観客からスタートした試合は、段階的に観客数を増やしているようだが、観戦中はマスク着用や一定間隔を設けての着座を求めるなど、”新たな日常”下での楽しみ方が導入されている。

・2020年のSUPER GTは?
モータースポーツも野外で開催されるイベントではあるが、パドックや各チームのピット、さらに観客スタンドやイベント広場では、タイミング次第で”3密”の状態が発生する可能性が残る。現時点で、サーキット側からのなんらアナウンスはないものの、シーズン開幕に合わせて新たなスタイルが打ち出される可能性もあるだろう。

本来なら東京オリンピック開催のため、例年とは打って変わって7-8月中のイベントスケジュールが刷新された今シーズンのSUPER GT。7月にはタイ・チャーンインターナショナルサーキットとマレーシア・セパンインターナショナルでの海外戦が組み込まれていた。しかし、コロナ禍でスケジュール変更を余儀なくされた今は、開幕戦を7月11~12日に岡山国際サーキットで実施することを見据えてはいるが、タイとマレーシア、さらに鈴鹿戦の3レースにおいては延期というアナウンスにとどまっている。

大会スケジュールの大幅変更を強いられたSUPER GTだが、今シーズンの”目玉”は、なんといってもGT500クラス車両がDTMとの共通レギュレーションである「クラス1」規定に則ったものになったという点だ。”ようやく”という思いが強いレースファンも多いだろう。2014年から部品の共通化が始まってはいたが、ついに全面施行されて同規定に準拠した車両がお目見えする。なお、このDTMとの共通レギュレーション規定に基づき、マルチディスプレイ、エンジンコントロールユニット、各種センサー、スターター、インジェクター、パワーボックス、高圧ポンプ、オルタネータ、ワイパーモータなど、いずれもDTMのマシンにも共通コンポーネントとして搭載しているボッシュ製に統一されることになった。

参戦車両は6台のトヨタGRスープラGT500、4台の日産GT-RニスモGT500、そして5台のホンダNSX-GTの計15台。その中で、新車デビューとなるのがトヨタだ。昨シーズンにチャンピオンを獲得したLC500からGRスープラへとバトンを繋ぐ。新車のシェイクダウンは昨年9月に実施、開発を進めてきた。日産はおなじみGT-Rを、そしてホンダもNSX-GTでの参戦となる。しかし、ホンダはクラス1の規定に準拠するため、NSX-GTのエンジンマウントがMR(ミッドシップエンジン・リヤドライブ)レイアウトからついにFR(フロントエンジン・リヤドライブ)化された。NSXとしてSUPER GTに参戦して以来、初となるFR車両となったことで、名前こそ変わらないものの開発はもちろん車両セッティング等あらゆる面における”クルマ作り”は新車を手掛けるのとさほど変わらないかもしれない。

本来であれば、オフシーズンの海外サーキットでの走り込みを済ませ、日本国内での公式テストではライバルを意識したテストメニューを準備し、開幕戦に向けて粛々とミッションをこなしていたであろうが、まさかのコロナ禍によってすべてが宙に浮いた状態になっている。机上での開発、データ解析等は行われたとしても、やはりレーシングマシンは”走ってナンボ”。轟音を響かせ、風を切って走る勇姿を目にするまで、残念ながらまだ少し時間が必要だろう。



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