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時代はサブスク。自動車業界はホンダのサービスが好調

コラム (2020/03/13)

最近、「サブスク」という言葉を耳にする機会が増えてはいないだろうか。サブスクことサブスクリプションとは、そのまま訳すと「寄付(金)」「予約講読」「会費」といった意味があるのだが、ビジネスモデルとして用いられるのは、「サブスクリプション方式」であり、これは、モノの利用権を借りることで、利用する期間中は決められた料金を支払うという仕組みに則ったサービスを意味する。もともと、英語圏では、雑誌などを定期購読することを「サブスクリプション」と言ったそうだが、最近用いられる「サブスク」方式のビジネスは多岐にわたる。そんな中、ホンダが導入した「サブスク」が好調というが、どういう内容なのか。

・今、人気のサブスクにはどんなものがある?
何かを使用するにあたり、そのモノを購入するのではなく、利用することに対し、次々一定額の金額を支払う。それが今、もっぱら用いられている「サブスク」になる。永続的に使用する「買い取り」ではなく、使用している期間中、その対価として利用料金を支払うというわけだ。例えば、コンピュータのソフトウェアを思い浮かべてほしい。PCにダンロードするソフトウェアそのものを買い取った時代から、今は月額料金を支払うことでそのソフトを使用する方式が増えてはいないだろうか。マイクロソフト社の”Office”やアドビシステムズの”Creative Cloud”などがそうであり、音楽業界であれば、月額制であらゆる楽曲をダウンロードしたり再生する聴き放題の”スポティファイ”や”Google Play Music”、そして”Amazon Music Unlimited”など利用者が多く、知名度も高いサブスクが目白押しだ。

また、最近では飲食関係にも動きが見られ、定額の料金を支払うサービス形態を導入し始めるところも増えてきている。この他、アパレルやコスメ、コーヒーといった業界にまでサブスク方式が広がっているが、正直なところ、以前は「月額制」や「定額制」と呼ばれていたサービスを「サブスク」と言い換えたと言えるものも少なくない。考え方によっては、通学や通勤で購入していた公共交通機関の「定期券」も「サブスク」と言えるわけで、決して新たなビジネススタイルではない。しかしながら、そのサービスの内容や導入する業界によっては新たな取り組みになることや、その打ち出し方がユニークになっているからこそ、なにかと話題を集めている。それが近年における「サブスク」ブームを生み出しているのだろう。

・モノを持たない、という考え方
定期券などはもともと事前にまとまった乗車料金を支払うことで、見合う割引を得られるというお得感が大きく、また飲食も使えば使うほどメリットを得られる。先々、モノという形として残らないジャンルでのサブスクは、”使うだけお得”という感覚がしっかり染み付いており、自身のライフスタイルに当てはめてメリットが大きければ利用する価値も高いと判断されてきた。

一方、これまでモノとして購入することが前提であった業界ではどうだろう。前述したコンピュータのソフトウェアなどは購入後のアップデートなどは場合によってオプションになるため、新たな追加料金の支払いなどを要するのだが、基本的には永続的な使用が可能になる。しかしながら、コンピュータのOSがバージョンアップされると、次第に使用できるソフトウェアが限定され、起動しなくなることも少なくない。加えてセキュリティの問題もあるため、コンピュータ本体も含め、ある程度一定のスパンで新しいソフトを導入することになるという考えが一般的だ。

必要な経費として定期的に出費をする、という点では違いはないのだが、出費後、その”モノ”が捨てない限り手元に残るのが「買い取り」という購入方法であるとすれば、サブスクは出費をしても、その出費を止めてしまえば、手元に残ることはない。”モノ”の所有権がないため、出費がなくなればその”モノ”自体がなくなることになる。コンピュータにダウンロードするソフトウェアであれば、実質的に形がないため、あまり実感することもないだろうが、ではそれが「クルマ」という存在感たっぷりのモノになれば、どうだろうか。資産という見方もできるクルマだが、どうやら、近年のサブスク導入が「クルマを所有する」考えにも変化をもたらしているようだ。

・ホンダのサブスクは「中古」に特化
ホンダがサブスクをスタートさせたのは、今年1月。最低料金は月額2万9800円、この費用には税金や保険料などが含まれる。クルマを購入せず、オーナーになる方法として、これまでリースというシステムもあったが、企業やビジネスでの契約がメインであり、一般的に月額でクルマを所有するというサービスはサブスクが初めてといってもいいのではないだろうか。

自動車メーカーによるサブスクは、すでにトヨタが「KINTO(キント)」のネーミングで2019年7月頃からサービスを展開しはじめた。4800を超える全国販売店とウェブサイトを通じて契約できる、というものだ。だが、昨年12月に同社が行った会見では、1日平均での申し込みは6件足らずであることから、新たなテコ入れを検討しているという話が紹介されている。ちなみに、KINTOでは、契約期間は3年、しかも同じクルマに乗り続けなければならない。最安価の定額料金は3万9820円で、その場合に利用できるのはライズだった。しかし、現在はサブスク契約できる車両を増やし、加えて最安料金の見直しも行って月額3万2780円にすることで巻き返しを狙っている。

この方向転換に、ホンダのサブスク「Honda Monthly Owner(ホンダマンスリーオーナー)」があるかどうかは定かではない。だが、ホンダのサブスク導入が、当初から「中古車」に的を絞ったことは特筆すべき点であろう。ホンダマンスリーオーナーでは、新車登録台数が高い軽自動車「N-BOX」はじめ、小型車「フィット」、SUVの「ヴェゼル」など5車種を取り揃え、利用期間は1ヶ月から最長11ヶ月と比較的短期間に設定。利用者が希望すれば延長も可能だというが、中古車しかも1ヶ月からというハードルの低さがお手軽感を呼び、利用者の気持ちを掴んだのではないだろうか。事実、苦戦のKINTOに対し、ホンダマンスリーオーナーの登録会員数は順調に伸びており、好調な滑り出しだという。

同社では、サブスク導入において、まずひと足先に展開中のシェアリングサービス「エブリゴー」では叶わなかった利用者のニーズに焦点を当てたとしている。契約や解約が気軽にできる自由度の高さを活かしつつ、それでいてクルマを所有できることが、大きなアドバンテージになっているようだ。”モノ”として所有することが大きな資産でもあったクルマが、この先、どのようなサブスクアイテムとして活用されていくのか、興味は尽きない。



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