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電気自動車の事故、自動運転と運転支援の間にある大きな違い

コラム (2016/07/12)

5月上旬、アメリカでテスラ・モーターズの乗用車が自動運転機能作動中に事故を起こし、ドライバーが死亡したニュースが報道された。これを受け、6月末には同国の道路交通安全局が調査に入ったが、自動運転機能作動中の死亡事故は初めてと言われている。いったいどのような状況下での事故だったのか。近い将来、自動運転の機能を備える車両が増える傾向にある中、どのような留意が必要になるのか。


・事故は高速道路で発生した
テスラ・モーターズのセダン車「モデルS」がアメリカ・フロリダ州の高速道路を走行中、事故は発生した。男性ドライバーは自動運転機能を作動させて走行、そこを横切るようにトレーラーが進入し、ブレーキが作動しないままモデルSはトレーラーに潜り込むような形で衝突したという。本来、同車の自動運転機能は、センサーなどで周囲を把握、さらに高速道路では指定どおりに車間距離や速度を保ちながら走行ができるという。また、自動運転機能においてはすでに約2億キロの走行実績があり、今回初となった死亡事故については、事故当日は強い日差しが出ており、ドライバーだけでなく自動運転機能もトレーラーを認識できなかったという極めて稀な状況だったとしたが、果たして同社が定義する「運転手は完全に車両を制御でき、責任は運転手が負う」ことができていたのか、疑問が残る。


・日本でも注意喚起
アメリカでの死亡事故を受け、日本でも国土交通省が注意喚起を実施。公開された報道発表資料の題目は、ズバリ「現在実用化されている『自動運転』機能は、完全な自動運転ではありません!!」。この機能は、あくまでもドライバーの運転を「支援する」技術だと説いている。さらに「運転者は、その機能の限界や注意点を正しく理解し、機能を過信せず、責任を持って安全運転を行なう必要があります。」とする一方で、「日本自動車工業会及び日本自動車輸入組合に対し、自動車の販売時等に、自動車ユーザーに対して上記の点を充分に説明するように周知しました」と続けている。 なお、現在の自動運転には4段階のレベルが設定されており、その機能に応じて区分されている。ちなみに、今回の事故車が搭載していた「Autopilotモード」は、レベル2に相当するという。概要として「加速・操舵・制動のいずれかの操作を一度にシステムが行なう状態」であり、ドライバーが責任を負うレベルという。つまり、ドライバー自身が必要に応じて操作を行なわなければならず、つねに安全運転を行なうことが求められるというレベルに該当する。


・死亡事故車からDVDプレーヤー発見
アメリカの交通捜査当局は、事故調査を続ける中で追加情報を発表した。事故車内からDVDプレーヤーが発見されたというのだ。目撃者の話として伝えられているのは、「事故後にDVDプレーヤーから映画“ハリーポッター”が流れていた」ということ。ただし、現時点ではそれを実証することができないとも言われており、信憑性は定かではない。一方で、ネット上の動画投稿サイトには「Autopilotモード」を作動中のドライバーが、走行中に新聞を読んだり、後部座席に座るなど、本来ならば違反行為になるような行動に及ぶ映像がアップされるなど、良くも悪くも自動運転への賛否両論で賑わっていることも事実だ。折しもアメリカでは、7月に入ってから新たな事故が発生。ペンシルベニア州では、同社の「モデルX」が高速道路を走行中、ガードレールに接触し、のちに反対側の中央分離帯のコンクリートにぶつかって180度横転した。事故当時、ドライバーが「Autopilotモード」を作動させていたかどうか、現時点では判明していない。このため、機能定義の本質をどこまで検証するのか、わからない。しかし、今後の開発における見直しは不可欠になるとも考えられる。


・搭載機能を使うのはドライバー自身
先に述べたように、自動運転には4レベルあり、現在、市販車に搭載されているのはレベル4のような完全な自動運転機能ではない。まずドライバーは、「運転支援システム」のひとつに過ぎないということを理解する必要がある。ただ、メーカーが車両を納品してしまえば、その後にドライバーがどのような状況下で運転するかはわからない。正しい判断のもと、高機能をどのように使うかは、ドライバーの良心に委ねるしかないというのが本音でもある。これまで自動車業界は、開発の歴史とともに安全性や信頼性を高めてきた。その結果、自動運転機能というものが生まれ、今後の新機能として躍進させる道の途中に来ている。その中でドライバーが最新の機能を過信しないよう、正しく誘導する義務を怠ってはならない。もちろん、責任を持って運転する側とてそれは同じこと。「~に違いない」という気持ちが大きくなり、ひいては自動車そのものが危険因子であることを失念する怖れがあることを忘れてはならない。今回の事故を発端に、ドライバーの心得として、「自動車を運転する」ことの意味、そして責任の自覚を改めて持たなければならないだろう。



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