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さまざまな”変化”が、キーワードに!? 2024SUPER GTはどうなる?

コラム (2024/03/24)

3月上旬に、日本最高峰のフォーミュラレース「全日本スーパーフォーミュラ選手権」が三重・鈴鹿サーキットにおいて開催され、国内サーキットにおける2024年シーズンが事実上開幕。一方、フォーミュラレースと双璧をなすSUPER GTは、岡山国際サーキットや富士スピードウェイにおいて公式テストを行なうなど、開幕戦に向けて着々と準備が進んでいる。そんななか、SUPER GTでは、今シーズン新たなタイヤルールが導入されることとなり、その詳細が明らかとなった。これまでの方式と異なるルールが採用されることになったその理由を探る。

・「SUPER GT Green Project 2030」の一環として
カーボンニュートラルを意識したレース活動の取り組みに着手するSUPER GTでは、昨シーズンからGT500クラスにおいて該当する燃料を導入。ドイツのハルターマン・カーレス社が製造した「ETS Renewablaze GTA R100」という燃料を採用している。この原料となるのは、一般的に植物ゴミを指す第2世代バイオマスとして知られるセルロースであり、生成された炭化水素と酸素含有物をもとにした100%バイオ成分の燃料となる。今シーズンは、GT500クラスに加え、GT300クラスにおいても今年から合成燃料50%の「GTA R50」を導入することになった。

なお、SUPER GTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)では、カーボンニュートラル化を推進する一環として、持ち込むタイヤセット数の削減にも着手。ここ数年で段階的にセット数の削減に取り組んできた。昨年は、ドライタイヤにおいて従来の持ち込みセット数6セットから5セットへと削減。各チームとドライバーたちは、タイヤを開発するメーカーとタッグを組んでその対応に追われながらも、レースで好バトルを披露してきた。そんな中、GTAはさらなる削減を提言。今シーズンはさらに1セット減の4セットでレースを戦うことになる。

・減ったタイヤでどう戦うかを協議
昨シーズンよりも使用できるタイヤセットが削減されるのであれば、タイヤの使い方をチームも考えるなければならない。手っ取り早いのは、走る回数、距離を減らすこと。だが、シーズンが開幕するとサーキットでのテストは極めて限定されており、最適なセットアップを探すためにはやはり実走も必要。だが、決勝レースに向けてコンディションの良いタイヤはできるだけ残しておきたい。そういったチームの”内情”も鑑み、GTAが打ち出したのは、予選から決勝までに装着できるタイヤを1セットに限定することだった。しかも、予選順位を決定する際、これまでのようなノックアウト方式ではなく、Q1、Q2の合算タイムを新たに採用することにしたのだ。タイヤメーカーとの協議の末に採択された新ルールとのことだが、どのチームも同じ条件でセッションを走ることになるため、予選で使用できるタイヤセットが1セットになったとしても、極めて公平性を担保できるのではないか、という考えに至る。当然のことながら、Q1担当ドライバーがニュータイヤを、そしてQ2担当ドライバーがユーズドタイヤを装着することになるわけだが、それぞれドライバーがどうタイムアタックにアプローチするか、そこは腕の見せどころとして注目すべきポイントになるだろう。

なお、ドライタイヤ4セットは、レースフォーマットが300kmのときであり、それ以外の350kmレースや、3時間のレース開催時には、それぞれ持ち込みセット(各5セット、6セットに)が増えるという。

SUPER GTでは、持ち込みタイヤを削減する一方で、レース距離は伸ばしてきた。これを受け、GTAは2019年に開催したレースと比較し、今シーズンは1台あたり84本減となり、トータル35%の減になっているとアピール。結果的にもそれだけの二酸化炭素削減に繋がっていることになる。

・刷新された予選方式。その詳細は
持ち込めるタイヤセット数の削減の影響を極力減らすため、Q1からQ2にかけて、出走台数を制限する”ノックアウト”を廃止。これにより、Q1とQ2の予選タイムを合算する方式を新たに導入することになったわけだが、この「タイム合算方式」についてもう少し詳しく説明しよう。

出走台数が15台のGT500クラスは至ってシンプル。Q1とQ2に出走するドライバーを申告し、それぞれのセッションにドライバーがタイムアタックを行ない、その合算タイムで決勝のグリッドが決定する。これまで、Q2で最速タイムをマークしたドライバーのみポールポジション獲得ドライバーとなったが、今シーズンからはふたりのドライバーにその資格が与えられる。また、これまでのポールポジション獲得チームのみに与えられていたポイントは、トップ3にそれぞれポイント(ポールからそれぞれ3-2-1点)が与えられることになった。なお、獲得ポイントはGT300クラスも同様となる。

一方、GT300クラスの予選方式は少しばかり複雑な仕組みとなっている。出走台数が多いため、不公平さを出さないためと思われるが、ファンにとっても慣れるまでしばらくは混乱するかもしれない。これまでもGT300クラスは予選Q1を2組に分けていたが、全車が出走する今シーズンは、Q1とQ2ともに2組で実施することになる。まず、Q1をA、Bの2組に分けてそれぞれ予選を実施する。その結果に基づき、Q1の各組上位8台・計16台をQ2の「グループ1」とし、それ以外の車両・計11台を「グループ2」とする。当然、グループ1で上位につけた車両がクラスポールとなる可能性が高いわけだが、特筆すべきは、合算タイムによってグループ1とグループ2の「順位入れ替え」が行なわれることだ。

その対象となるのは、グループ1の下位4台と、グループ2の上位4台。2選手のタイム合算によって、対象の8台は出走したグループに関係なく合算タイムでの並び替えが行なわれ、順位が決定するという仕組みだ。つまり、グループ1に出走するも下位4台(13~16位)となれば、更にポジションを下げる可能性があるというわけ。逆に、グループ2での出走ながら好タイムを刻めば、ポジションを引き上げることができる、いわば”下剋上”のチャンスが生まれたというわけだ。この背後には、極力タイヤを温存することなく、全ドライバーが”ガチモード”でタイムアタックし、レースファンにその様子を楽しんでもらいたい、というGTAの願いや狙いがあると思われる。

いずれにせよ、新たなルールはなかなか複雑な仕組みとなっており、当日の天候不順や赤旗中断等のいわゆるハプニングに陥った場合、どのように対応していくかも含め、まだまだ見えない部分もありそうだが、新たな取り組みを通じてより一層SUPER GTが見どころの多いレースになることを望みたい。



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