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デンソーのリコール、現在の状況

コラム (2023/11/24)

11月上旬、マスコミ各社によって一斉に報道されたデンソーのリコール問題。自動車メーカー各社を震撼させたリコールは大きな規模に及んだ。自動車部品メーカー最大手が招いたこの問題。リコールの対象となる車両の数が膨らむなか、現時点の状況はいかに?

・最悪の事態に発展した品質問題
11月上旬、新聞各社が報じたデンソー製部品の不具合。これに合わせて各自動車メーカーが国土交通省に届け出たリコールの対象台数は、この時点でおよそ268万台と伝えられた。問題となったのは燃料ポンプで、報道時には、すでに計17回もリコールが繰り返されていたというから異例ともいえる。実のところ、自動車メーカーがリコールを届け出る際、不具合が見られた燃料ポンプがどこのメーカー製であるかは明らかにはされない。しかし、異例ともいえるリコールを繰り返すなか、デンソーは取材に対して自社の製品であることをみとめたと報道では伝えられている。

問題となった燃料ポンプは樹脂製の「インペラ」というもの。トラブルが発生すると、燃料を吸い上げることができなくなるおそれがあるという。最悪の場合は、走行中にエンストを引き起こし兼ねない。すでに自動車メーカーには、ユーザーから多くの不具合の情報が寄せられているとしている。前述のように計17回もリコールが届け出されているが、自動車メーカーとしては8社に及んでおり、いかにデンソーが自動車部品として最大手であるか、高いシェアを誇るかが見て取れる。およそ3年10ヶ月にわたり繰り返されたリコール問題。トラブルが発生している車両は、一般車両にとどまらず、救急車やパトロールカーにも及んでいる。

・長引くリコールの”なぜ”
11月上旬に報道が始まった今回のリコール問題は、その後も追加のリコールが続いた。当然のことながら、日本国内にとどまらず、輸出している車両も対象となり、世界規模でおよそ1245万台に拡大。トヨタだけでも600万超、ホンダがおよそ433万台だと言われている。現在もまだトラブルシューティングがはっきりされていないと言われており、なぜここまで問題が長期化しているのかが、気になるところだ。

専門家によると、燃料ポンプという部品そのものは、比較的単純な構造につき、不具合が相次ぐこと自体が不思議という。一方で、自動車検証を進める自動車メーカーでは、対象拡大の必要性が判明したといい、今後もどこまで影響が及ぶかは未知数。同じ原因でリコールを売り返すという事例は過去になく、問題解決手法も通用しないという事態に陥っているようだ。つまり、各自動車メーカーが心血を注いできた”安心・安全”の提供が揺らいでいることではないか。

そこで注目されるのが、各自動車メーカーと部品を納品するデンソーとの関係性。直接原因である「インペラ」と呼ばれる羽根車の成形不良が、なぜ起こったのか、その原因解明を続けるなかで対策方法も見つかっているはずだ。ところが、成形条件の情報を自動車メーカーでは把握しきれていないというのだ。つまり、デンソーから提供される情報が不十分であるのではないかと推測される。デンソーがしかるべきデータを公開したくとも、デンソーが発注する下請け企業にトラブルの”根っこ”があるとすれば、まずそこから原因解明を進めていかなければならない。ところが、シェア率が高いデンソーの燃料ポンプゆえ、その成形は海外の複数の企業であったり、工場であることは容易に想像できる。

多くの自動車メーカーに配給され、使用されている部品ゆえ、リコールが相当に広範囲に及ぶなか、突発的なトラブルで立ち往生するクルマが多発するようになれば、大きな社会問題へと繋がる。高速道路上で同様のトラブルが発生するようなことにつながれば、言語道断。現在、自動車メーカー各社が国交省に届けデたリコール対象の製造期間を見る限り、最も古いもので2013年9月2日、逆に最も新しいもので2020年9月1日となっており、7年間に及ぶ。この間に製造された燃料ポンプを搭載するすべての車両には”時限爆弾”が搭載されているようなもの、と言うとあまりにも大袈裟な話になってしまうが、潜在的な欠陥部品が搭載された車両を運転することには違いない。

上旬にマスコミ各社が一斉に報道して以降、新たな情報開示はもたらされてはいないが、実のところ、大きな社会問題にも繋がりかねないことを認知しておいても良いのではないだろうか。少しでもトラブルに繋がる可能性がある欠陥部品を搭載する全車両のリコールへと踏み切るのか否か。安全、安心が大前提である自動車であるだけに、今後もこの問題には留意する必要がある。



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