中古車買取/販売・中古車査定情報,中古車検索やスポーツカー買い取り/査定のGTNET

いつまで延長!? 先が見えないガソリン補助金

コラム (2022/08/25)

9月末で期限を迎えるガソリンの補助金制度。先だって政府は10月以降への延長を見据えて検討を行うと発表した。すでに6ヶ月を経過しているロシアのウクライナへの侵略、そして長引く物価高騰とさまざまな影響がじわりじわりと浸透している昨今、ガソリン価格の値上げが高止まりしていることは消費者にとってはありがたいことではあるが、制度の拡充や延長の繰り返しは果たして”得策”なのだろうか。

・延長検討は3度目
延長期限が切れるのは9月末。8月中旬、政府での「物価・賃金・生活総合対策本部」の会合において10月以降の対策を具体化することが明確化されたという。もともと補助金制度は「時限的・緊急避難的」なものとして導入されたもの。その始まりは、今年1月下旬。石油元売会社に1リットルあたり5円を上限に補助金を支給し始めた。この時点での期限は3月末。だが、終了を前にしても価格の高騰が依然として続き、時を同じくして参議院の予算委員会ではガソリン税の減税を実施する「トリガー条項」を発動する場合、補正予算の必要性について言及するシーンがあった。結果的に補正予算は不要という答弁に至り、ついにトリガー条項が発動されるのではという事態となったが、最終的には条項の発動において必要な法律改正がハードルとなり、惜しくも実現することはなかった。つまり、「揮発油税」と「地方揮発油税」双方の「ガソリン税」に対して上乗せされている25.1円という暫定税は適応されたままで、ひたすら税金から補助金を充当する形が取られている。また3月末の期限を前に補助金充当が継続され、9月末までとなっていたが、状況は一向に変化せず。結果、政府は3度目の適用に向けて動き始めているのだ。

消費者にとって、補助金充当による燃料価格のセーブは歓迎ではあるけれど、先述のようにその経費はすべて税金で賄われている。もしかすると自動車を使用しない人たちにとっては納得しにくい税金投入のように思われるだろうが、流通はじめ食糧の生産、その他あらゆる箇所で燃料として用いられるものであるため、税金が投入される。また元売り業者への補助金制度につき、消費者がダイレクトにその恩恵を体感できるわけではない。それだけに、10月以降の継続がいつまで続けられるのか、期待と不安が入り混じる感覚すら覚える。

・5円から今や35円に
1月末の導入時には5円だった支給額。仕入れ価格向上に伴い、現在は1リットルあたり35円まで跳ね上がっている。しかも現在の価格維持の目標価格である168円に届かない場合、35円を超えた分もその2分の1に該当する価格を上乗せして補助しているのだ。ある意味、値上がり分も含め、かなり融通を利かす形で補助金を支給していることになる。補助に充てる国費として準備されているのは、9月末まででおよそ1兆8822億円。1ヶ月当たりおよそ3千億円が充填されるという破格値の補助金であることに違いない。時限措置にも関わらず、これほどまでの巨額な予算が投入されているという事実はしっかりと認識する必要があるだろう。

消費者の負担減としての取り組みには違いないが、ここまで補充が長引くと、正直なところ”当たり前”としての慣れが生じる。手厚くし過ぎるが故のジレンマみたいなものだ。一方、政府は突然の補助金終了による影響と反動を懸念する。それはまるで、期限終了の直前に、ガソリンスタンドへ長い行列を作って買いだめする消費者が殺到するのを恐れているかのようだ。結果的に延長には前向きな姿勢を示しているというが、この先、果たして然るべきタイミングで「出口」を示すことはできるのだろうか。これもまた心配の種になりかねない。しかも、原油価格が高止まりしているため、いつまで延長するのか、また補助金の額などこれから調整することになるが、出口、すなわち”やめ時”を明確化は難航する可能性が高い。

今年1月、補助金の充当が始まって、その後ウクライナでの戦争が始まった。原油価格の急騰、さらに円安と、その後の”負のスパイラル”には、まさに出口が見えない状態だ。税金を注ぎ込み続ける政府だが、不思議に思うのは「なぜガソリンにかけられる税金を見直さないのか」だ。先にも書いたが、ガソリン税_つまり国税の揮発油税は1リットル当たり24.3円、また地方税揮発油税は4.4円。そこに租税特別措置としての25.1円(国税24.3円、地方0.8円)が上乗せされている。仮に、長らく声が上がっているこの租税特別措置に該当する分、つまりトリガー条項を凍結解除することによって減る税収は1年間でおよそ1兆5700億円と言われており、奇しくも1月から投入し続けている補助金よりも安いのだ。しかし政府が補助金にこだわるのは、安定して税収を得られるものはそのままにしておきたいから。一方で、補助金を使えば、元売り会社へ恩を売る形となる。まさに”お役所都合”とも思えてくる。出口の見えない補助を続ければ、その反動が大きいことをしっかりと肝に銘じて策を講じて欲しいものだ。



車/中古車買取査定TOPへ > NEWS Report一覧 > いつまで延長!? 先が見えないガソリン補助金
■無料査定 GTNETではこれまでの実績をもとにスポーツカーの高価買取を行います。
GTNETでは、新車・中古車・スポーツカー・スーパーカーなど様々な種類の車の販売・買取・査定・下取りなどを行っています。
◆中古車販売検索TOP
◆スポーツカー無料査定申込
◆新車情報
◆GTNET店舗検索
◆車/中古車買取・査定TOPへ

Copyright(C) 2008-2016 GTNET.inc All rights reserved.