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無人運転、レベル4の運用スタートへ

コラム (2022/01/15)

ガソリン車から電気自動車への移行が進む今日。日々進化し続けるモビリティの世界だが、一方で自動運転の実用化も着実に歩みを進めている。昨年末、無人運転の実用化におけるレベルが検討され、条件付きで無人自動運転が可能となる「レベル4」の実現が形になりつつあるという。

・5段階にレベル分けされる自動運転
国土交通省が掲げる自動運転レベル分けによる分類と定義があり、レベル1から5に分かれている。たとえば、レベル1に相当するのは、自動で止まる「自動ブレーキ」や、前方車両に一定の距離を保ちながら付いて走る「ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」、さらに車線からはみ出さないように誘導する「LKAS(レーン・キープ・アシスト・システム)」といった「運転支援」のレベルだ。さらにレベル2になると、レベル1の組み合わせとなり、「ACCとLKASが組み合わさり、車線を維持しながら前方車両に付いて走る」ことや高速道路上での自動運転モード機能_自動追い越しや高速道路での分流や合流を自動で実施する技術が相当する。

レベル1および2では、運転操作の主体はドライバーに定めているため、「運転支援」となる。だが、レベル3へとステップアップすると、操作の主体はドライバーからシステムへと”移行”。高速道路渋滞時など、特定の走行環境条件を満たす限定された領域ではシステムがドライバーに代わり運転操作を実施することが可能となる。だが一方で、システムからの操作要求があれば、ドライバーはすぐ運転操作が可能な応対である必要がある。ちなみにホンダが世界初となるレベル3の市販車「レジェンド」を2020年11月に発表。この車両は、高速道路でシステムが車間距離を保ちながら渋滞時の運転を担うことができる。システムとしてカメラやミリ波レーダーなどを用いて周囲を把握しているという。併せてハンドルから手を離すことも可能。ホンダではこの機能を「トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)」と呼んでおり、自動運転の間、ドライバーはナビ画面でのテレビやDVDの視聴、目的地の検索などのナビ操作をすることが可能となり、渋滞時の疲労やストレスを軽減させることができると謳っている。

・実現が加速するレベル4とは?
システムが主体となっても、ドライバーの操作が求められる可能性があるレベル3。だが、このほど実用化が進むレベル4になると、その操作はほぼ完全に自動化レベルへと進む。つまり、特定条件下に限定されるものの”ドライバー不在”の状態でクルマが走行できることになる。このたび警察庁が発表した改正道路交通法案の原案は、無人運転における大きな動きであると断言できるのではないだろうか。

原案では、レベル4に当たる無人自動運転移動サービスを想定しているという。つまり、市販車として一般ドライバーが購入する車両にレベル4のシステムが搭載されるというものではないようだ。移動サービス車両として購入、運営する事業者が存在し、その事業者には遠隔管理はじめ、万が一、事故発生時には人が駆けつけられる体制を義務付けるとしている。政府としては、まず2022年度に地域限定でレベル4の実用をスタートさせ、2025年度をめどに全国で40ヶ所以上、さらに2030年までには100ヶ所以上での稼働を目指している。また、2025年以降にはレベル4のトラックの高速道路での走行を可能にする計画を立てているという。仮に実現すれば、すぐさま長距離走行を伴う物流サービスへの導入が見込まれるように思うが、いずれにせよ、自動運転の最大の課題としては安全の確保が何よりも大事になってくる。

このレベル4の実用をより確実なものにするため、現在日本各地ではすでにレベル3に当たる自動運転のサービスを採り入れ始めている。例えば少人数の利用に留まり、また運転手を雇うことが難しい過疎地では、地方自治体が小型EVを走らせているところもある。導入する地方の自治体では、ゆくゆくレベル4への引き上げを検討しているという。

・実用化に向けて最大の課題は
ドライバー不在でクルマが走る中、なによりも重要になるのが安全の確保。一般的には多くの車両に自動ブレーキが搭載されれば追突事故が減るといわれており、安全性の向上に繋がるという見方があるかたわら、しばらくは自動運転車両と人間がドライバーとして運転するこれまでの車両が混在することは避けられず、さらに道路上には自動二輪車はもちろん歩行者もいる。このようにまだまだ多くの不確定要素が残る中、自動運転のメリットばかり活かせることになると言うのは、いささか早急というものではないだろうか。

昨年、1年延期の末に開催された東京オリンピック&パラリンピックにおいて、選手村に自動運転技術が搭載された車両_トヨタ・イーパレットによる事故を覚えているだろうか? パラリンピック開催期間中、イーパレットと視覚障害がある選手が接触する事故が起こった。イーパレットが丁字路を右折、この際センサーが人を検知したことから車両は一時停止。オペレーターが安全を確認した上で、発進した。ところがシステムが道路を横断する歩行者を改めて検知して自動ブレーキを作動、オペレーターも緊急ブレーキを作動させたのだが、車両が停止する前に選手と接触してしまった。この事例のように国内外でも自動運転による事故は起こっているのだが、今後、レベル3、レベル4のシステムが導入された上で、仮に事故が発生すればその責任をどこに置くのか、自動運転における損害賠償責任についてはより慎重に議論し、その責任の所在を明確にしていく必要があるといえるだろう。



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