中古車買取/販売・中古車査定情報,中古車検索やスポーツカー買い取り/査定のGTNET

トヨタ新型アクアに搭載、「バイポーラ型」電池とは?

コラム (2021/08/01)

7月中旬に発売が開始されたトヨタ自動車のアクア。新型車両の発表で明らかになったのは、上位グレード車種に「バイポーラ型ニッケル水素電池」が搭載されたこと。次世代型蓄電池に位置するこの「バイポーラ型」電池とはいったいどういうものなのか。

世界初搭載の「バイポーラ型」
今回のフルモデルチェンジで2代目となったトヨタの小型ハイブリッド車、アクア。パワートレーンは直列3気筒M15A-FXE型1.5リッター ダイナミックフォースエンジンにリダクション機構付きのTHS IIハイブリッドシステムを搭載する。このM15A-FXEは、熱効率が40%超という高効率エンジンなのだが、そこに高電圧ハイブリッドシステムを組み合わせたアクアは、間違いなくトヨタが満を持して夜に送り出す最強の小型ハイブリッド車と言えるだろう。

そしてこの新型アクアへ新たに搭載された車載電池、バイポーラ型。これは駆動用の車載電池なのだが、バイポーラ型が採用されたのは世界初でもある。トヨタでは1997年に同社初のハイブリッド車となった「プリウス」を発売以来、ずっとニッケル水素電池を採用していたのだが、新型アクアの上位グレード車種にはこのバイポーラ型が採用された。従来型ニッケル水素バッテリーの2倍という高出力を実現するこのバイポーラ型とは、いったいどのような電池なのか。

トヨタによると、新型アクアに採用するのは豊田自動織機と共同開発したもので、トヨタ自動織機が量産している。もともと、従来のニッケル水素電池は正極と負極の活物質が別々の集電体に塗られており、セル間をコネクタなどで接続する。だが、このバイポーラは「双極」の意味でもあるように、セル同士を直接接続することが可能。セルごとに用意する外装ケースが不要となり、「双極化」することでスペースを取るセルモジュールが小型化。必要とされる部品数も減少し、通電面積が広く大電流を流しやすくなる。

先代のアクアの場合、採用していたニッケル水素電池パックの容量は0.936キロワット時(kWh)。120個の電池セルで構成していたという。また、1つのモジュールに6個の電池セルを要し、これを20モール内蔵した。一方、バイポーラ型パックの容量は1.0kWh。168個の電池セルで構成され、24個の電池セルで1つのモジュールとなり、7モジュールの内蔵で済む。このように、コンパクトながら高出力が可能となるバイポーラ型の開発だが、一方で、なぜリチウムイオン電池でなく、”次世代の”ニッケル水素電池の開発に着手したのかも気になるところだ。

ポイントは高出力
新型車両発表に合わせ、トヨタではニッケル水素電池搭載車ならではのパワフルな運転モードをアピール。高出力により、アクセル操作への応答性も向上。低速からリニアでスムースな加速が実現、加えて市街地走行ではガソリンをあまり使用せずにモーターだけで走行可能になるとも言っており、ハイブリッド車ながらも電気自動車の部分をしっかりと引き出せるクルマであることにインパクトを持ってもらおうという狙いも見て取れる。

トヨタによると、現時点でバイポーラ型はコスト高。よって、採用するのも上位グレード車種に限定されることにも納得がいく。とはいえ、同社では、バイポーラ型作成にあたっては部品点数が従来のものより少なくなるため、結果として大量生産が可能になれば原価低減の可能性もしっかり残されている。

また、同社によるとアクセルペダルだけで加減速を調整できる「POWER+モード」を初搭載。これはトヨタのハイブリッド車としては初のこと。この「POWER+モード」でアクセルペダルを緩めれば回生ブレーキが発生して滑らかな減速が可能となる。結果的に運転中のペダルの踏みかえ回数が現行車より約40%減となり、ひいてはドライバーの疲労を軽減できるとアピールしている。どうやら、新しいバッテリーは、”ドライバーにやさしい”コンディションを提供してくれるものでもあるようだ。



車/中古車買取査定TOPへ > NEWS Report一覧 > トヨタ新型アクアに搭載、「バイポーラ型」電池とは?
■無料査定 GTNETではこれまでの実績をもとにスポーツカーの高価買取を行います。
GTNETでは、新車・中古車・スポーツカー・スーパーカーなど様々な種類の車の販売・買取・査定・下取りなどを行っています。
◆中古車販売検索TOP
◆スポーツカー無料査定申込
◆新車情報
◆GTNET店舗検索
◆車/中古車買取・査定TOPへ

Copyright(C) 2008-2016 GTNET.inc All rights reserved.