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Apple製EV、どのメーカーとタッグ!?

コラム (2021/02/22)

アメリカのテスラといえば、今や電気自動車(EV)を製造・販売するメーカーとして十分な認知度を誇る。日本でテスラのEVを目にすることも増えているのではないだろうか。そんな中、iPhoneをはじめ、最先端の電気機器で世界を席巻するアップルがEVの生産開始を目指していると報じられた。エンジン非搭載のEVは、今や自動車メーカー以外からの新規参入が、世間の耳目を集めている。

・開始は2024年?
昨年12月、アメリカのロイター通信が報じたのは、「アップルが2024年に電気自動車(EV)の生産開始を目指している」というもの。まずはクルマに搭載する電池技術の開発を進めているという報道だった。もともとアップルに限らず、Googleを含めIT関連の企業が自動運転の技術開発を精力的に行うなど、クルマというジャンルを超越した”モビリティ”分野への参入は時間の問題と言われ、事実そうなったが、さらに一歩踏み込んだメーカーとしてクルマを生産するとなれば、iPhoneはもとより、デザインにもうるさい”マック”ユーザーの興味を引くEVが誕生する可能性を秘めているだけに、既存の自動車メーカーにとっては、今後の動向がかなり気になるはずだ。

このロイター通信が伝えた内容によると、アップルにおけるEV量産は同社の電気機器同様、外部企業への委託によって実現するものだという見方が大きい。これは、自動車生産に必要な部品の供給がそれなりのハードルになるためだ。先日このコラムでもお伝えしたように、半導体をはじめ自動車を製造するために必要な部品はおよそ3万点に及ぶ。一方、EVはガソリン車に比べて3分の1ほどの部品に留まると言われているものの、その部品供給を確保する体制を構築するのは決してたやすくはない。テスラのように自動車に特化したビジネスを一から起こすのではなく、既存のビジネスにEV製造を追加することは、現在のアップルにおいて必ずしも賢明な取り組みではないと受け止められても当然であろう。

となれば、EVの基幹部品となる車載電池の開発を自社で進める傍ら、車体そのものは既存する自動車メーカーに委託してタッグを組むというプランが浮上してくる。部品供給等の問題をクリアできる一方、アップルは自動車メーカーに対して自社の自動運転システムを供給するという”ウィン・ウィン”の形を導くことも夢ではない。

・既存EVメーカーはブランド力向上の一助に!?
2021年に入り、1月上旬には韓国の現代自動車がアップルとの協業を検討していることを表明。さらに2月に入ると、その現代自動車のグループ企業である起亜(KIA)が生産の受託に向けてアップルと交渉していることが報じられた。アメリカ・ジョージア州にはすでに起亜の工場があり、協業が実現すればアメリカ本土でのアップルEV生産がスタートするだろうと受け止められた。ところが、その後、親会社である現代自動車が慎重な態度を採るようになり、今では話し合いそのものが中断されているという。また、アップルはこの件に関していかなるコメントも発表していない。

ここで現代・起亜における自社ブランドのEVについておさらいをしよう。2020年1月から11月に販売されたEVおよびPHV(プラグインハイブリッド)のランキングデータによると、トップはアメリカのテスラでおよそ41万台とダントツの売上を誇る。その中で韓国最大手の現代はランキング10位でおよそ8万1千台、また起亜も12位につけており、7万7千台を超える売上を記録している。2社の販売数を合算すればおよそ16万台。これで、世界3位のEVメーカーグループになり得る。参考までに、日本のメーカートップは日産。およそ5万3千台の販売でランキングは15位に留まる。余談とはいえ、いかに日本のメーカーがEV生産に後ろ向きかが見て取れる。一方で現代や起亜はもうすでにEVメーカーとしての体制が整いつつあるという前提で考えれば、協業と言えどもあえてアップルの名を冠したEVを生産するのが得策なのか、単なる”下請け業者”になってしまわないかという懸念を払拭できないのではないだろうか。アップルがイメージするEVだけでなく、既存の自動車メーカーとして、今後も現代もしくは起亜ブランドのEVを生産する立場を考慮すれば、アップルとの協業に二の足を踏んでもおかしくはない。

一時はEV生産に向け最終段階に入ったとまで言われた交渉話だったが、一転して「中断」という報道の中、今度は日本の自動車メーカーとの交渉が浮上しているようだ。仮に、各社が協業についてアップルと交渉しているのであれば、現代・起亜が、単なる部品のサプライヤーになることを回避して交渉を中断したと言われていることをどう受け止めているのだろうか。”サプライヤー”と”パートナー”では、あまりにも両者の立場が大きく異るだけに、慎重な調整が求められるはずだ。しかしながら、ガソリンエンジン車はもはや開発&生産が近いうちに過去のものになっていく。自動運転を含めたEV開発への早急な取り組みが必要不可欠であり、そのためにはテクノロジー企業との協業、そして委託製造業者になることすら、もはや意に介さないようになっていくのかもしれない。

自動車のEV化が進み、加えて自動運転技術の向上が進めば、クルマは”スマホ”と化すのかもしれない。かなり乱暴的な表現になるが、最先端のAI技術も駆使し、所有するスマホに個人の好みを情報として次々と画面表示するように、運転のクセをはじめ、あらゆる”慣習”をデータ化してEVのAIに反映していくような気がする。テスラは2003年の創業以来、およそ17年の時間をかけてEVをガソリン車やHV同様の”クルマ”へと成長させてきた。アップルが生み出そうとするEVも、テスラとはまた異なるアプローチで次世代の”クルマ”を世に送り出そうとしているのだろう。



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