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2020年、開幕が待たれるモータースポーツイベントの”今” その2

コラム (2020/04/21)

今週に入ってもなお、収束の動きが不透明な新型コロナウイルス感染 の蔓延。3月以降、一旦は2020年シーズンのオープニングを迎えた、あるいは迎える直前だった国際イベントも日を追って中止や延期を余儀なくされ、現在はなにひとつ開催されていない。そしてまた日本国内のモータースポーツイベントも然り。3月まで、無観客はもとより、パドックへの立ち入りを制限するなど、最善の注意を払った状態で公式テスト等を粛々と進めてきたトップカテゴリーのSUPER GTおよびSUPER FORMULAだが、そんな中でSUPER FORMULAのテストに来ていた関係者の感染が判明。濃厚接触者にはPCR検査や自宅待機等を強いることになった。結果的には感染拡大は回避できたのだが、その後、両カテゴリーは開幕戦までのテストはもちろんのこと、4月上旬開幕を予定していた公式イベントは現時点で延期となっている。今回は、現時点で明らかになっている日本国内の動きを紹介しよう。

・SFは富士テスト参加関係者に感染者
3月24~25日、静岡・富士スピードウェイにて行われたSUPER FORMULAの公式合同テスト。これに参加していたTEAM MUGENは、今シーズンから新たにエストニア人のルーキー、ユーリ・ビップスをチームに迎え入れていた。その彼のマネージャーがテストを終えて母国に帰ったあと、受けた検査で陽性反応が出たと報告。この事態に、日本国内のチーム関係者はもちろん、当日取材で接触があったメディア陣等も、安全上必要とされる対応を取り、自宅待機などできることに取り組んだ。幸い、潜伏期間の目安とされる2週間を経過した時点で、感染者はマネージャーのみに留まっている。

物理的にクルマをドライブする機会がない現在、ドライバーたちは体力維持のためのトレーニングが一番の”仕事”。ただ、本格的なトレーニングなどをやろうとすると、それなりの設備が整っている場所で取り組みたいというのが本音でもあるだろう。プロ野球であれば、所属する球団が用意する場所でのトレーニングが可能だろうが、ドライバーの場合、普段のルーティンとは異なる方法を強いられてしまうかもしれない。いずれにせよ、サーキットでクルマをドライブするという”実戦”が実現しない限り、ドライバーたちがモチベーションを保つことは何よりも難しいことだと思われる。

そんな中、チームが公式サイトで、またドライバーたちはSNS等を利用し、様々な取り組みを始めている。例えば、トヨタ。GAZOO Racingとしてオンライン上での対戦場所を開設。同社によると、レーシングドライバー同士でのオンラインレースを開催、その様子をYoutubeチャンネル等で中継するとした。この「e-Motorsports Studio」は、PlayStation4用ソフトウェアである「グランツーリスモSPORT」に対応したレーシングシミュレーターとネットワークを配備して、国内外トップクラスのレーシングドライバーに活用してもらう“オンラインスタジオ”だという。現役、かつ国際Cライセンス以上を所有するレーシングドライバーやグランツーリスモSPORTでのトッププレイヤーなどに参戦資格が与えられ、オンラインでの参加も可能だという。今後、どのような形で活用していくかも含め、注視したいところだ。

また、SUPER GTにはGT500、300両クラスに参戦中のARTAは、「ARTAエアーGTタイムアタック」を企画。ARTAの公式サイト(https://www.alnex.jp/airgt.html)によると、4人のARTAドライバーがSUPER GTのサーキットを頭に思い浮かべ、頭の中でタイムアタックを行い(注:これをエアーアタックと呼ぶそう)、あらかじめ設定された基準タイム(昨年のARTAの各予選タイム)にどれだけ近づけるかを競った。この企画、ドライバーたちはもちろん真剣に”エアーアタック”にチャレンジしているが、映像を見ると、中にはバスタブをシート代わりにして!? アタックする様子もあり、クスリと笑えるシーンもあって、楽しめる。”こんなときだからこそ”の遊び心が伝わる企画となっている。

・海外の試み
一方、海外のモータースポーツでは早々にバーチャルレーシング界での対戦が次々と開催されている。長く続く閉塞感を打破しようと、積極的にバーチャルレーシングへとチャレンジするプロドライバーが多数出てきているのだ。iRacingというオンラインレーシングシミュレータを使ったシリーズは、プロドライバーが実際に参戦しているカテゴリーをそのままバーチャルで実施。もともと、ドライバーがドライビングシミュレーターとして使用していることもあり、すんなりとシリーズでのイベント実施に着手している。例えば、アメリカのインディカー・シリーズのバーチャルレースでは、そのシリーズに実戦でエントリーしているドライバーに限らず、関係者が出走するケースもあるようだ。また、シリーズ参戦中の日本人ドライバー、佐藤琢磨選手は第4戦から参戦を果たしている模様。

さらに、F1は「F1 Eスポーツ・バーチャル・グランプリ・シリーズ」を実施。初戦では、10チーム20人が参加し、現役F1ドライバーも数名参加、このほかF1のOBドライバー、F1を目指す若手ドライバーやテストドライバーはもとより、ライダーやゴルファーなども参加したと言われている。また、昨年までの2シーズン、SUPER GTに参戦していたジェンソン・バトン選手をはじめ、元F1チャンピオンらは「レジェンズ・トロフィー」というバーチャルレースに出場。趣向を凝らしたバーチャルレースが次々と誕生し、モータースポーツファンは”ステイ・ホーム”の状態であっても、心躍る時間を過ごすことができている。

これも時代の流れであろうが、Eレースという新しいカテゴリーによって、プロの走りを待ちわびている世界中のモータースポーツファンは、いつもと異なるレースの魅力を堪能できるまれなチャンスに恵まれているのも事実。とはいえ、やはりモータースポーツの醍醐味である、風を切って走る最速マシンのエキゾーストノートやオイルの匂いなど、”肌で感じる”魅力もまた、モータースポーツの大きな見どころであることも忘れないでいただきたいものだ。



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