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今後どうなる? 燃費の表示について

コラム (2017/06/08)

新車購入時に気になるもの。そのひとつに挙げられるのが、クルマのの燃費ではないだろうか。とりわけ利用頻度が高ければ財布の中身に大きく影響するであろうし、複数の候補車両があって購入を迷っているなら、燃費を比較するということも、ひとつの手段にもなり得る。ところが、この燃費において最近は異なる測定方法による数値が表示されるようになっているという。それは一体どういうものなのか。

・日本における燃費モードの歴史
燃費とは、搭載燃料1リットルで何キロの走行距離が確保できるか、を示すもの。現在、日本では主流の燃費測定方法として、JC08(ジェイシー ゼロハチ)モードを用いている。ではまず、その測定方法に至るまでの歴史を辿ってみよう。かつての燃費計測は、一定の速度でテスト走行を行い、その結果を燃費として表示するのが主流だった。日本国内の場合、普通自動車の制限速度の上限が60km/hであったため、これに基づき走行していたことになる。しかし、この方法で計測された数値と実走行で得られる数値には差があったことも事実。一般道、とくに渋滞等が多い市街地での燃費は計測値よりも低く、この差がかけ離れるという実態が明らかとなった。

そこで1973年から新たに導入されたのが、10モード燃費。市街地を想定し、10項目の走行パターンに基づいてデータを収取して表示した。さらにそこから郊外での走行を想定した15項目の走行パターンによるテストを追加。これが1991年に生まれた10・15(じゅう・じゅうご、あるいは、テン・フィフティーン)モード燃費という測定方法だ。しかし、この測定は実際に公道を走って計測するものではなく、自動車の燃費計測を行う装置「シャシダイナモ」を使うため、同じ車両でありながら、グレードによって微妙に異なる車重の差が計測値に反映できないため、数値に差が生じるというズレを生むことになった。加えて、測定条件のひとつにあった「エアコンのオフ状態」で得た測定値であったため、夏場の実燃費がカタログ値と大きく異なることも珍しくなかったという。その後、2011年4月以降、表示方法としてJC08(ジェイシーゼロハチ) モート?燃費値が誕生。これは、国土交通省令「自動車のエネルギー消費効率の算定等に関する省令」ならびに国土交通省告示「自動車のエネルギー消費効率の算定等に関する省令に規定する国土交通大臣が告示で定める方法」によって規定され、測定された数値はカタロク?等へ表示することを義務付けた。

10・15モードよりもカタログに表示された数値と実走行との差が減ったのは、JC08モードがより実際の走行パターンに近い計測法を実施したため。実際の走行と同様に細かい速度変化て?運転するとともに、以前は存分な暖気(エンジンを温める)を行った上で測定していたものを、暖気前の冷えたエンジンの状態から計測を始めるなど、よりリアルに近い状況に即した方法を採用するなどした結果、表示された燃費は、それまでの10・15モードよりおよそ1割程度低くなったと言われている。しかしながら、実際には気象条件や渋滞等の使用環境はもちろんのこと、急発進、エアコン使用等の運転方法やドライバーのクセなどにに応し?ても異なるため、依然として実走行での燃費との差は実存。また、メーカー側も全車平均でおよそ2割低下すると明言していた。そして現在に至るまで、このJC08モードを用いているわけだが、2018年10月以降、新たな計測方法が採用されることになった。


・燃費測定は、WLTCモードへ
WLTCとは、Worldwide harmonized Light duty Test Cycle(ワールドワイド・ハーモナイズド・ライト・デューティ・テスト・サイクル)の略で、その名のとおり、全世界共通の測定方法が導入されるというわけだ。JC08モード計測より平均速度、最高速度、運転時間、走行距離に至るまで、計測時の数値が上がることになった。これにより、噂されるのは、軽自動車の燃費が低下するのではないかという点。測定時の平均速度が81.6km/hから97.4km/hへと上昇したことが背景にあるようだ。

一方、走行状況では3パターンを想定。市街地・郊外・高速道路という3パターンでの表記が加わる。まず、国際的な走行モードであるWLTCモードが燃費消費率として表示される。これは市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モードに該当するという。加えて、3パターン別の燃費を表示することになるため、より具体的に想像しやすくなりそうだ。そこで気になるのが、ズバリ表示される数値。現状のJC08モードと同等もしくは、WLTCでの表示の方が低くなる傾向にあると伝えられている。

となると、懸念されるのが、エコカー減税や2019年10月からの環境性能割など、適用されるサービスに変化がでないかどうか、という点になってくる。WLTC表で示されるデータとJC08モードとの間に大きな差があり、そのためにサービスを受けられないのであれば、選択するクルマにも影響が出てくることだろう。今後のクルマの買い替えにあたっては、燃費が購入時のカギになるかもしれない。ちなみに、日本の自動車メーカーでは、マツダのCX-3がWLTCモードの認可を受けて、各数値を発表。これによると、CX-3「SKYACTIV-G 2.0」搭載車(2WD車)の場合、JC08モード燃費で17.0km/hだったものが、WLTCモードだと16.0km/h、市街地モードでは12.2km/h、郊外モードは16.8km/h、そして高速道路モードが18.0km/hであるとしている。測定モードの違いで数値にばらつきがあるからこそ、より実走行に近い状態での燃費を把握できるのは、ユーザーにとってありがたいこと。今後の新車購入時には大いに役立つものになるはずだ。



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